专利摘要:
本発明は、水分散ウレタン樹脂に分散させた炭素ナノチューブを含有する溶融亜鉛めっき鋼板用クロムフリー金属表面処理組成物、及びこれを用いた表面処理鋼板に関し、特に溶融亜鉛めっき鋼板用クロムフリー金属表面処理組成物として、前記表面処理組成物の固形分重量を基準にして、(a)水溶性有機樹脂40〜60重量部と、(b)無機金属ゾル20〜40重量部と、(c)炭素ナノチューブを含有する炭素ナノチューブペースト2〜5重量部と、(d)金属酸化物リン酸塩系耐食性防錆剤2〜5重量部と、(e)有機金属錯化合物5〜15重量部と、(f)架橋剤3〜7重量部と、(g)残部の水、エタノールまたはこれらの混合物と、を含むことを特徴とする、炭素ナノチューブを含有する電気伝導性に優れた鋼板の表面処理組成物に関する。本発明の組成物を用いて表面処理された鋼板は、クロム成分を全く含まずして耐食性を確保することができ、付着量が1000mg/m2以上であっても電気伝導性に優れた表面処理鋼板を得ることができる。
公开号:JP2011508089A
申请号:JP2010540571
申请日:2008-12-23
公开日:2011-03-10
发明作者:ガブ−ヨン キム、;ホン チョン、;ユン−ジュン パク、
申请人:ディーピーアイ ホールディングズ カンパニー リミテッド;ポスコ;
IPC主号:C23C22-07
专利说明:

[0001] 本発明は炭素ナノチューブが分散された炭素ナノチューブペーストを含有する鋼板のクロムフリー金属表面処理組成物及びこれを用いた表面処理鋼板に関し、特にクロム成分を全く含まずして耐食性を確保することができ、付着量が1000mg/m2以上であっても電気伝導性に優れている、金属表面処理組成物及びこれを用いた表面処理鋼板に関する。]
背景技術

[0002] 亜鉛、ニッケル、アルミニウム、シリカ、またはこれらの混合物のめっき層が形成された鋼板は、通常の冷間及び熱間圧延鋼板よりも非常に優れた耐食性及び豪華な外観を維持している。しかし、このような亜鉛めっき鋼板及び様々なめっき鋼板は、亜鉛などの金属成分が周囲の腐食環境に長期間露出される場合、亜鉛粒子の粗さが原因の使用者の指紋による汚染がある。]
[0003] そのため、亜鉛めっき鋼板などが腐食環境に露出された時、白錆の発生を防止し、加工性と耐指紋性を向上させるために、リン酸塩系、クロメート系などの表面処理が行われてきた。その中でもクロメート系の前処理は、産業界において広く使用されてきた。6価クロムの強力な自己酸化能力により鉄及び亜鉛の酸化を防止するため、鋼板は優れた耐食性を有し、かつ処理コストが安価で経済的である。]
[0004] しかし、近年には全世界的に環境の規制が強化されており、特に、クロメート処理液に含有された6価クロムは、強力な酸化力により作業者に肺癌を誘発し、かつクロメート処理液の処理工程で出た廃水が放出されると、深刻な水質汚染を引き起こす恐れがある。また、前記クロメート系表面処理液でコーティングされた鋼板を使用した自動車、家電、建築材など製品のリサイクル及び廃棄においても問題が台頭している。さらに、ヨーロッパでは2003年以来、自動車鋼板への6価クロムの使用を強力に規制し、家電製品及び建築材用の鋼板においてもクロムを含まない製品の要求が増加している。]
[0005] したがって、多くの鉄鋼企業では耐食性及び伝導性などの鋼板の要求特性を満たしながら、6価クロムを含まない耐指紋性/耐食性の金属コーティング剤などの表面処理剤の開発に関する研究が活発に進められている。また、クロム成分を全く含まず、低温硬化が可能な、鋼材の表面処理用のコーティング組成物についても検討された。とともに、クロムに代わって使用されるバナジウム、マグネシウム化合物に、エポキシ基及びアミノ基を有するシラン化合物またはこれらの加水分解縮合物を含有する硬化コーティング組成物は低温硬化が可能で、クロム成分を全く含まずして耐食性能を確保できる。]
[0006] なお、金属の表面処理コーティング後の表面抵抗が10−3Ω/cm2以下の電気伝導性及び耐食性を確保するために、伝導性高分子としてポリアニリンがよく使用されている。しかしながら、伝導性高分子が被膜された鋼板は、高い脆性(brittle)により、鋼板の曲げ加工時に被膜が破損するという短所がある。また、鋼板に外観の美麗さを与えるために、鋼板の表面平均粗さ(Ra)の値は、平均値で1μm以下でなければならない。したがって、実際の鋼板の粗さが1μmを上回ることがあり、かつ表面処理鋼板が鋼板の表面粗さに応じてコーティング組成物でコーティングされた場合、耐食性及び伝導性を同時に満たすことができないこともある。すなわち、鋼板の実際表面粗さが1μm以下、最大0.8μmであると、コーティングされた塗膜により鋼板の表面が全く露出されない。このため、鋼板は優れた耐食性を有する一方、伝導性は大きく低下する。また、鋼板の実際表面粗さが1μm以上であると、優れた電気伝導性が得られるが、鋼板の表面が厳しい腐食環境に露出されるため耐食性が脆弱になる。]
[0007] したがって、表面粗さに影響を受けることなく、耐食性及び電気伝導性に優れている鋼板の表面を処理する組成物が必要とされている。]
発明が解決しようとする課題

[0008] 本発明の目的は、従来技術の問題を改善するために設計され、したがって本発明の目的は、付着量が1000mg/m2以上であっても電気伝導性に優れた鋼板表面処理組成物であって、金属表面処理コーティング液でコーティングされたフィルムが鋼板の表面粗さとは無関係に、クロム成分を全く含まずして耐食性を確保することができる鋼板表面処理組成物、これを用いた表面処理鋼板及びその製造方法を提供することにある。]
課題を解決するための手段

[0009] 本発明の一態様として、溶融亜鉛めっき鋼板用の表面処理用クロムフリーコーティング組成物であって、前記組成物は、固形分重量を基準にして、(a)主要樹脂として、40〜60重量部の水溶性有機樹脂(water−soluble or water−borne)と、(b)20〜40重量部の無機金属ゾルと、(c)2〜5重量部の炭素ナノチューブを含む炭素ナノチューブペーストと、(d)2〜5重量部の金属酸化物リン酸塩系耐食性防錆剤と、(e)5〜15重量部の有機金属錯化合物と、(f)3〜7重量部の架橋剤と、を含むことを特徴とする電気伝導性に優れた鋼板の表面処理組成物が提供される。]
[0010] この場合、前記クロムフリーコーティング組成物は、溶剤として水またはアルコールをさらに含み、このため前記組成物中の全固形分含量の5〜25重量%になるように含む。]
[0011] また、前記水溶性有機樹脂または水性有機樹脂は、カルボキシル基またはヒドロキシル基を有する水分散ウレタン樹脂、カルボキシル基またはヒドロキシル基を有するアクリル樹脂、アクリルまたはビニル系に変性された水分散ウレタン樹脂、ポリ(エチレン−co−アクリル酸)またはポリ(エチレン−co−メタクリル酸)のオレフィン樹脂、及びビスフェノールAを含むフェノキシ樹脂並びにこれらの混合物からなる群から選択されることを特徴とする。]
[0012] さらに、前記無機金属ゾルは、シリカゾル、アルミナゾル、チタニアゾル、ジルコニアゾル及びこれらの混合物からなる群から選択される。]
[0013] さらにまた、前記無機金属ゾルは、5〜30nmの金属粒径を有し得る。]
[0014] また、前記炭素ナノチューブペーストは、水分散ウレタン樹脂と、
ポリ(p−フェニレンビニレン)(PPV)、ポリ(p−フェニレンビニレン−co−2,5−ジオクトキシ−m−フェニレンビニレン)(PMPV)またはポリアリーレンエチレンなどのコポリマー類と、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(エチレンオキサイド)またはポリサッカロイドなどの水溶性高分子と、ドデシル硫酸ナトリウム、ドデシル硫酸リチウム、または塩酸セチルトリメチルアンモニウムなどの界面活性剤とからなる群から選択される樹脂に、炭素ナノチューブを分散することで提供される。]
[0015] さらに、前記耐食性防錆剤は、バナジウム、ジルコニウム、チタニウム、モリブデン、タングステン、マンガン、セリウム及びこれらの混合物からなる群より選択される一つの水溶液、またはアルミニウム、重リン酸アルミニウム、亜鉛、モリブデン、フッ素及びこれらの混合物からなる群より選択される、リン酸塩またはヘキサアンモニウムヘプタモリブデートテトラハイドレートのリン酸水溶液であり得る。]
[0016] さらにまた、前記有機金属錯化合物は、シラン系カップリング剤、チタニウム系カップリング剤、ジルコニウム系カップリング剤及びこれらの混合物からなる群から選択される。]
[0017] また、クロムフリーコーティング組成物は、アルコキシシラン化合物をさらに含み、有機/無機複合樹脂は、前記水溶性有機樹脂、及び無機金属ゾル、及びアルコキシシラン化合物の反応により形成される。]
[0018] さらにまた、前記アルコキシシラン化合物は、水溶性有機樹脂と、無機金属ゾルとの固形分重量の合計100重量部を基準にして1〜10重量部である。]
[0019] さらに、前記アルコキシシラン化合物は、(3−グリシドキシプロピル)トリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシランなどのエポキシシラン、または、N−2(アミノエチル)3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチル−ブチリデン)プロピルアミン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、塩酸N−(ビニルベンジル)−2−アミノエチル−3−アミノプロピルトリメトキシシランなどのアミノシランを含む。]
[0020] 本発明の別の態様として、電気伝導性に優れた表面処理された鋼板の製造方法であって、溶融亜鉛めっき層上に表面処理層を形成し、ここで前記表面処理層は前記鋼板をコーティング組成物する表面処理組成物から形成され、および前記コーティング組成物を最高板温(peak metal temperature)で乾燥する、製造方法が提供される。]
[0021] この場合、表面処理層のコーティング量は、600〜2000mg/m2であり得る。]
[0022] 本発明のまた別の態様として、溶融亜鉛めっき層および表面処理層を含む、電気伝導性に優れた表面処理された鋼板であって、前記表面処理層は、請求項1〜8のいずれか1項で定義される、前記鋼板をコーティング組成物する表面処理組成物から形成され、および前記表面処理層のコーティング量は、600〜2000mg/m2であり得る鋼板が提供される。]
発明の効果

[0023] 上記で示したように、低温で乾燥・硬化しても優れた物性を有し、付着量が1000mg/m2以上であっても電気伝導性に優れており、かつ耐食性にも優れた表面処理鋼板は、本発明の例示的な態様で示した、鋼板を表面処理するための、炭素ナノチューブを含有するクロムフリーコーティング組成物を提供することができる。]
[0024] また、本発明の例示的な態様によるクロムフリーコーティング組成物は、人体に有害な重金属を含まず、溶媒の主成分として水を用いる。このため、本発明の例示的な態様によるクロムフリーコーティング組成物は、エネルギー節約、環境公害、作業衛生安定性の問題及び火災の危険性を減らすことができる。]
[0025] 以下、本発明に対して詳しく説明する。]
[0026] 本発明の金属表面処理組成物は、水溶性有機樹脂の主剤樹脂と、無機金属ゾルと、炭素ナノチューブ(CNT)を含有する炭素ナノチューブペーストと、金属酸化物リン酸塩系耐食性防錆剤と、有機金属錯体と、カルボジイミド架橋剤と、残部の水、エタノールまたはこれらの混合物と、を含む。]
[0027] 本発明で使われる前記水溶性有機樹脂の主剤樹脂は、カルボキシル基またはヒドロキシル基を有する水分散ウレタン樹脂、カルボキシル基またはヒドロキシル基を有するアクリル樹脂、アクリル基またはビニル基で修飾された水分散ウレタン樹脂を含むことができる。また、ポリ(エチレン−co−アクリル酸)またはポリ(エチレン−co−メタクリル酸)などのオレフィン樹脂も使用することができ、特に、10,000〜50,000の重量平均分子量を有するものがより好ましい。さらに、ビスフェノールAを含むフェノキシ樹脂、特に好ましくは、20,000〜100,000の重量平均分子量を有するフェノキシ樹脂を水溶性有機樹脂として使用することができる。これら樹脂は単独で用いても、2種以上混合して用いてもよい。]
[0028] 主剤樹脂は、本発明の鋼板の表面処理用のコーティング組成物の固形分総量を基準にして、40〜60重量部を使用することができる。樹脂の含量が40重量部未満であると、鋼板表面の付着力が低下して均一なフィルムが得られ難い一方で、60重量部以上であると、鋼板表面にコーティングされたフィルムは均一であるが、耐食性が低下する。よって、主剤樹脂は、上記の含量範囲の樹脂を用いることが好ましく、より好ましくは45〜55重量部の範囲である。]
[0029] 本発明の例示的な態様による無機成分は、耐食性を付与する成分である。したがって、アルミナゾル、シリカゾル、チタニアゾル及びジルコニアゾル等のような金属ゾルを、単独でまたは2種以上の混合物として用いることができる。前記無機成分は、5〜30nmの粒径を有することが好ましい。粒径が5nm以下であると耐水性が低下する。反対に、無機成分の粒径が30nmを超過する場合は、鋼板の表面処理用のコーティング組成物は低いコーティング量で使用され、その結果金属ゾルの間の空隙が形成され被膜表面に欠陥が発生するため、鋼板の耐食性が低下するという短所がある。]
[0030] 前記無機成分の含量は、鋼板の表面処理用のコーティング組成物の固形分総量を基準にして、20〜40重量部の範囲であることができる。前記無機成分の固形分含量が鋼板の表面処理用のコーティング組成物の総量の20重量部未満であると、耐食性が低下する一方、前記無機成分の固形分含量が40重量部以上であると、鋼板の耐食性は向上するが、鋼板表面に均一なフィルムが得られ難く、鋼板への付着が低下する。よって、前記無機成分は、上記の含量範囲の無機成分を用いることが好ましく、より好ましくは25〜35重量部の範囲である。]
[0031] さらに、アルコキシシラン化合物は上記主剤樹脂に添加されることで、アルコキシシラン化合物を介して前記主剤樹脂と無機金属ゾル成分とを反応させ、有機/無機複合樹脂を形成する。上記のアルコキシシラン化合物としては、エポキシシラン化合物、アミノシラン化合物などが好ましい。アルコキシシラン化合物の具体的な例としては、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、(3−グリシドキシプロピル)トリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン等のエポキシシラン、及びN−2(アミノエチル)3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチル−ブチリデン)プロピルアミン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、塩酸N−(ビニルベンジル)−2−アミノエチル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノシランを含む。このようなアルコキシシラン化合物は、2種の官能基を有する。ここで、メトキシ、エトキシ等の官能基は、金属及びシリカ粒子と反応することが可能であり、かつエポキシ、アミノ等の官能基は様々な種類の樹脂と反応して化学結合を形成することができる。よって、水溶性有機樹脂などの主剤樹脂と無機金属ゾルは、このようなアルコキシシラン化合物の両方の官能基とそれぞれ反応することで、有機/無機複合樹脂が形成される。]
[0032] この場合、上記のアルコキシシラン化合物は、水溶性有機樹脂の主剤樹脂及び無機金属ゾル成分の合計100重量部に対してアルコキシシラン化合物1〜10重量部であることが好ましい。]
[0033] 本発明の例示的な態様によるカーボンナノチューブは、伝導性を付与するためのものである。ここで、通常の伝導性カーボンブラックに比べて長さ/直径の比が非常に大きく、その直径がナノメートル水準であり、極めて小さい。そのため、カーボンナノチューブの含量が少なくても、非常に優秀な電気的特性を鋼板に与える、従って、カーボンナノチューブは、帯電防止や電磁波遮蔽の分野での用途が大きく増加しつつある。]
[0034] 本発明の例示的な態様による鋼板の表面処理用のコーティング組成物は、カーボンナノチューブペーストを含む。ここで、上記のカーボンナノチューブペーストは、水分散性ウレタン樹脂、ポリ(p−フェニレンビニレン)(PPV)、ポリ(p−フェニレンビニレン−co−2,5−ジオクトキシ−m−フェニレンビニレン(PMPV)またはポリアリーレンエチレン等のコポリマー類、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(エチレンオキサイド)またはポリサッカロイド等の水溶性高分子、ドデシル硫酸ナトリウム、ドデシル硫酸リチウム、または塩酸セチルトリメチルアンモニウム等の界面活性剤からなる群から選択される樹脂に、カーボンナノチューブが分散されたものである。上記のカーボンナノチューブのペーストは通常の方法を用いて製造することができるが、本発明はこれに特に制限されるものではない。]
[0035] 上記のカーボンナノチューブペーストは、本発明の鋼板の表面処理用のコーティング組成物の固形分総量を基準にして2〜5重量部の含量範囲内で用いることが好ましい。上記のカーボンナノチューブペーストの固形分含量を2重量部以下で使用すると、付着量を1000mg/m2以上で使用した場合、鋼板の伝導性を確保し難くなる。反対に、上記のカーボンナノチューブペーストの固形分含量が5重量部以上であると、伝導性は大きく向上するが、本発明の例示的な態様による鋼板の表面処理用のコーティング組成物によりコーティングされた鋼板の色相は暗くなり、表面粗さが低下する。]
[0036] 鋼板の耐食性を改善するために、本発明の例示的な態様による鋼板の表面処理用のコーティング組成物は、アルミニウム、重リン酸アルミニウム、亜鉛、モリブデン、フッ素などのリン酸塩溶液、ヘキサアンモニウムヘプタモリブデートテトラハイドレートのリン酸水溶液などのような金属酸化物のリン酸塩系耐食性防錆剤、またはバナジウム、ジルコニウム、チタニウム、モリブデン、タングステン、マンガン、セリウム及びこれらの混合物等の金属を水溶化した耐食性防錆剤を含む。]
[0037] 上記の耐食性防錆剤は、本発明の例示的な態様による鋼板の表面処理用のコーティング組成物の固形分重量を基準にして、2〜5重量部で添加することができる。耐食性防錆剤の添加量が2重量部未満であると、耐食性を向上させるのに十分でなく、5重量部以上であると、期待以上の耐食性は向上できず、かつコーティング組成物の保存安定性を低下させる。]
[0038] 本発明の例示的な態様による鋼板の表面処理用のコーティング組成物では、耐食性と鋼板との密着性を向上させるため、有機金属錯化合物が用いられる。上記の有機金属錯化合物は、亜鉛めっき鋼板とのカップリング反応により、鋼板の表面処理用のコーティング組成物と亜鉛めっき鋼板との密着性を向上させ、鋼板の耐食性を増大させる。]
[0039] 上記の有機金属錯化合物は、本発明の例示的な態様による鋼板の表面処理用のコーティング組成物の固形分重量を基準にして5〜15重量部で添加されることができる。有機金属錯化合物の含量が5重量部未満であると、亜鉛めっき鋼板との密着性が十分に向上できない一方、添加した有機金属錯化合物の含量が15重量部以上であると、耐食性及び密着性は向上するが、非経済的で、かつ組成物の安定性が急激に低下する。]
[0040] 本発明で使用可能な上記の有機金属錯化合物としては、シラン系カップリング剤、チタニウム系カップリング剤及びジルコニウム系カップリング剤が挙げられ、これらの有機金属錯化合物は単独または2種以上の混合物として使用することができる。]
[0041] 上記のシラン系錯化合物としては、ビニルトリエトキシシラン、2−グリシルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、4−アミノプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。そして、上記のチタニウムカップリング剤としては、チタニウムアセチルアセトネート、イソ−ブトキシチタニウムエチルアセトアセテート、テトライソプロピルチタネート、テトラノルマルブチルチタネート等が挙げられる。さらに、上記のジルコニウム系カップリング剤としては、テトラノルマル−プロピルジルコネート、テトラノルマル−ブチルジルコネート、トリエタノールアミンジルコネート等が挙げられる。]
[0042] 本発明の例示的な態様による鋼板の表面処理用のコーティング組成物は、組成物の固形分重量を基準にして、架橋剤3〜7重量部を含む。この場合、カルボジイミド(Carbodiimide)を架橋剤として用いることができ、主剤樹脂の架橋剤として使用されて、耐食性を向上させる役割を果たす。本発明の例示的な態様による鋼板の表面処理用のコーティング組成物中の前記カルボジイミドの含量が3重量部未満であると、架橋剤としての性能が現れない。一方で、コーティング組成物中のカルボジイミドの含量が7重量部以上であると、未反応のカルボジイミドの存在によって、かえって耐食性が低下し、かつ高価になって非経済的である。]
[0043] 本発明の例示的な態様による鋼板の表面処理用の組成物は、水及びエタノール等のアルコール類の溶剤に上記のような成分を含有する。この際、上記の溶媒は、固形分含量が樹脂組成物重量全体の5〜25重量%になるように、樹脂組成物中に含まれることができる。上記の溶媒の含量が前記範囲を外れると、コーティング組成物はゲル化されるため、使用できない。]
[0044] 上記の成分に加えて、伝導性に優れた、本発明の例示的な態様による鋼板の表面処理用のコーティング組成物は、添加剤として、有機溶剤、消泡剤、平滑性向上の添加剤などをさらに含むことができる。ここで、添加剤は、少量で使用すると良い。]
[0045] このような本発明のカーボンナノチューブを含有する、本発明の例示的な態様による鋼板の表面処理用の組成物を用いて、亜鉛めっき鋼板表面を処理することによって、電気伝導性に優れた表面処理鋼板を得ることができる。本発明の例示的な態様による表面処理鋼板は、前記した本発明の例示的な態様によるコーティング組成物を、通常の方法、例えば、ロール(roll)コーティング方法などで金属鋼板に処理することによって製造することができるが、本発明は特にこれには制限されない。]
[0046] 上記のコーティング後、表面処理鋼板は、100〜130℃のPMT(Peak Metal Temperature)で乾燥することができる。]
[0047] 本発明の例示的な態様よる、伝導性に優れた炭素ナノチューブを含有する、鋼板の表面処理用の組成物を、鋼板にコーティングした後、コーティング組成物は上記の温度範囲のような低温で乾燥が可能であり、したがって鋼板は低温硬化後にも優れた物性を有する。]
[0048] 本発明の例示的な態様による表面処理鋼板は、カーボンナノチューブ含有表面処理薄膜のコーティング量が600〜2000mg/m2であることが好ましい。表面処理薄膜のコーティング量が600mg/m2以下であると、耐食性及び耐擦傷性が相対的に脆弱になる一方で、表面処理薄膜のコーティング量が2000mg/m2以上であると、耐食性は優秀であるが、電気的特性が著しく低下する。本発明の例示的な態様による表面処理鋼板は、各家電企業の規格として設定されている、10−3Ω以下の表面抵抗を有することが望ましいとなるため適合する。]
[0049] 一般的に表面処理薄膜の付着量が1000mg/m2以上の場合は、耐食性は優秀であるが、電気伝導性が確保し難い。また、鋼板の粗さが著しくよくないと、コーティング面上に露出された鋼板の表面が腐食環境に容易に露出されるため、伝導性は優秀であるが、耐食性は著しく低下し、電気伝導性と耐食性とを同時に満たすことが困難である。しかし、本発明の例示的な態様による、上記カーボンナノチューブを含有する鋼板の表面処理用のコーティング組成物は、鋼板の表面粗さとは無関係に、付着量が1000mg/m2以上であっても耐食性及び伝導性に優れたコーティング鋼板を得るのに使用することができる。]
[0050] このように、本発明の例示的な態様による鋼板の表面処理用のコーティング組成物は、クロムを含まないため環境に優しく、人体に無害である。また、本発明の鋼板の表面処理用のコーティング組成物で鋼板を処理すると、鋼板の表面粗さとは無関係に、優れた耐食性及び電気伝導性を確保することができ、PMT100〜130℃の低温で乾燥及び硬化が可能である。]
[0051] 以下に、実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。なお、下記の例中の「%」は、特に記載がない限り「重量%」を表す。]
[0052] 以下の各実施例及び比較例で得られた、鋼板の表面処理用のコーティング組成物で処理された亜鉛めっき鋼板に対し、外観、付着性、加工部耐食性、上塗り塗装後の加工性、平板耐腐食性及び電気伝導性を次のように測定した。]
[0053] (1)外観評価
外観は、目視でムラ及び剥離を観察した。
(2)付着性
鋼板を100/100のサイズにクロスカット(cross cut)した後、セロハンテープでテーピングテストを行った。
(3)加工部耐食性
鋼板の試片を6mmΦにエリクセン(Erichsen)加工した後、塩水噴霧し、48時間後の白錆発生を観察した。
(4)上塗り塗装後の加工性
鋼板を家電塗料で塗装した後、1000g×30cmでインパクト試験を行った。その後、鋼板上の塗膜を観察した。
(5)平板耐腐食性
鋼板に5%の食塩水を35℃で72時間噴霧した後、白錆発生を観察した。
(6)電気伝導性
four−line probe電気抵抗測定器で、鋼板の表面抵抗を測定した。]
[0054] カルボキシル基を有する水分散ウレタン樹脂(固形分30%)180重量部、カルボキシル基を有する水溶性アクリル樹脂(固形分20%)250重量部、カーボンナノチューブ(固形分含量の13%)を水分散ウレタン樹脂に分散させたカーボンナノチューブペースト(固形分30%)20重量部、粒径20〜30nmのシリカゾル(固形分30%)145重量部、2−グリシルオキシプロピルトリメトキシシラン(固形分72%)30重量部、ヘキサアンモニウムヘプタモリブデートテトラハイドレートのリン酸水溶液(固形分63%)8重量部、及びカルボジイミド(固形分40%)15重量部をエタノールと水を溶媒として、固形分20%の金属表面処理組成物を製造した。製造された鋼板の表面処理用のコーティング組成物を鋼板に塗布し、PMT120℃の条件で乾燥させて、付着量が1000mg/m2である亜鉛めっき鋼板を製作した。]
[0055] カーボンナノチューブペースト含量を30重量部としたことを除いては、実施例1と同様な方法で鋼板の表面処理用のコーティング組成物を製造した。製造された鋼板の表面処理用のコーティング組成物を鋼板に塗布し、PMT120℃の条件で乾燥させて、付着量が1500mg/m2である亜鉛めっき鋼板を製作した。
[比較例1]]
[0056] 実施例1の組成で、カーボンナノチューブペーストを含まない鋼板の表面処理用のコーティング組成物を製造した。製造された鋼板の表面処理用のコーティング組成物を鋼板に塗布し、PMT120℃の条件で乾燥させて、付着量が1000mg/m2である亜鉛めっき鋼板を製作した。]
[0057] 前記実施例1、2及び比較例1から得られた鋼板に対して外観、付着性、加工部耐食性、上塗り塗装後の加工性、平板耐腐食性及び電気伝導性をそれぞれ評価し、その結果を下記表1に示した。]
[0058] ]
[0059] 上記の表から分かるように、実施例1、2及び比較例1のように表面処理された鋼板は、外観、付着性、加工部耐食性、上塗り塗装後の加工性及び平板耐腐食性のいずれも優秀であった。しかし、比較例1の場合は106Ω以上の高い表面抵抗を示した一方、カーボンナノチューブを含有する表面処理剤を使用した実施例1及び2の場合は電気伝導性が10−3Ω以下と低い表面抵抗値を示し、1000mg/m2以上の付着量であっても電気伝導性が著しく優秀であることが分かる。]
[0060] 重量平均分子量が25,000であるポリエチレン−co−アクリル酸樹脂(固形分30%)320重量部、炭素ナノチューブ(固形分含量の13%)を水分散ウレタン樹脂に分散させた炭素ナノチューブペースト(固形分30%)20重量部、粒径20〜30nmのシリカゾル(固形分30%)124重量部、2−グリシルオキシプロピルトリメトキシシラン(固形分72%)30重量部、ヘキサアンモニウムヘプタモリブデートテトラハイドレートのリン酸水溶液(固形分63%)12重量部及びカルボジイミド(固形分40%)25重量部をエタノールと水を溶媒として、全固形分20重量%の金属表面処理コーティング液を製造した。製造された鋼板の表面処理用のコーティング組成物を鋼板に塗布した後、PMT120℃の条件で乾燥させて付着量が1000mg/m2である亜鉛めっき鋼板を製作した。]
[0061] 重量平均分子量が50,000である水溶性フェノキシ樹脂(固形分30%)320重量部、炭素ナノチューブ(固形分含量の13%)を水分散ウレタン樹脂に分散させた炭素ナノチューブペースト(固形分30%)20重量部、粒径20〜30nmのシリカゾル(固形分30%)124重量部、2−グリシルオキシプロピルトリメトキシシラン(固形分72%)30重量部、ヘキサアンモニウムヘプタモリブデートテトラハイドレートのリン酸水溶液(固形分63%)12重量部及びカルボジイミド(固形分40%)25重量部をエタノールと水を溶媒として、全固形分20重量%の鋼板の表面処理用のコーティング組成物を製造した。製造された鋼板の表面処理用のコーティング組成物を鋼板に塗布した後、PMT120℃の条件で乾燥させて付着量が1000mg/m2である亜鉛めっき鋼板を製作した。]
[0062] 実施例3と同様の組成で、カーボンナノチューブペースト含量を30重量部にして、金属表面処理コーティング液を製造した。製造された鋼板の表面処理用のコーティング組成物を鋼板に塗布した後、PMT120℃の条件で乾燥させて、付着量が1500mg/m2である亜鉛めっき鋼板を製作した。]
[0063] 実施例4と同様の組成で、カーボンナノチューブペースト含量を30重量部にして鋼板の表面処理用のコーティング組成物を製造した。製造された鋼板の表面処理用のコーティング組成物を鋼板に塗布した後、PMT120℃の条件で乾燥させて付着量が1500mg/m2である亜鉛めっき鋼板を製作した。
[比較例2]]
[0064] 実施例3の組成で、カーボンナノチューブペーストを含まない鋼板の表面処理用の組成物を製造した。製造された鋼板の表面処理用のコーティング組成物を鋼板に塗布した後、PMT120℃の条件で乾燥させて付着量が1000mg/m2である亜鉛めっき鋼板を製作した。
[比較例3]]
[0065] 実施例4の組成で、カーボンナノチューブペーストを含まない鋼板の表面処理用のコーティング組成物を製造した。製造された鋼板の表面処理用のコーティング組成物を鋼板に塗布した後、PMT120℃の条件で乾燥させて付着量が1000mg/m2である亜鉛めっき鋼板を製作した。]
[0066] 前記実施例3〜6、比較例2及び3で得られた亜鉛めっき鋼板の外観、付着性、加工部耐食性、上塗り塗装後の加工性、平板耐腐食性及び電気伝導性をそれぞれ評価し、下記表2に示した。]
[0067] ]
[0068] 上記の表2から分かるように、実施例3〜6、比較例2及び3のように表面処理された鋼板は、外観、付着性、加工部耐食性、上塗り塗装後の加工性及び平板耐食性のいずれも優秀であった。しかし、比較例2及び3の場合は、106Ω以上の高い表面抵抗を示した一方、カーボンナノチューブを含有する表面処理剤を使用した実施例3〜6の場合は、電気伝導性が10−3Ω以下と低い表面抵抗値を示し、1000mg/m2以上の付着量であっても電気伝導性が著しく優秀であることが分かる。]
[0069] カルボキシル基を有する水分散ウレタン樹脂(固形分30%)180重量部、カルボキシル基を有する水溶性アクリル樹脂(固形分20%)250重量部、炭素ナノチューブ(固形分含量の13%)をポリ(p−フェニレンビニレン)樹脂に分散させた炭素ナノチューブペースト(固形分30%)20重量部、粒径20〜30nmのシリカゾル(固形分30%)145重量部、2−グリシルオキシプロピルトリメトキシシラン(固形分72%)30重量部、ヘキサアンモニウムヘプタモリブデートテトラハイドレートのリン酸水溶液(固形分63%)8重量部、及びカルボジイミド(固形分40%)15重量部を、エタノールと水を溶媒として、固形分20%の鋼板の表面処理用のコーティング組成物を製造した。製造された鋼板の表面処理用のコーティング組成物を鋼板に塗布し、PMT120℃の条件で乾燥させて、付着量が1000mg/m2である亜鉛めっき鋼板を製作した。]
[0070] カルボキシル基を有する水分散ウレタン樹脂(固形分30%)180重量部、カルボキシル基を有する水溶性アクリル樹脂(固形分20%)250重量部、炭素ナノチューブ(固形分含量の13%)をポリ(ビニルアルコール)樹脂に分散させた炭素ナノチューブペースト(固形分30%)20重量部、粒径20〜30nmのシリカゾル(固形分30%)145重量部、2−グリシルオキシプロピルトリメトキシシラン(固形分72%)30重量部、ヘキサアンモニウムヘプタモリブデートテトラハイドレートのリン酸水溶液(固形分63%)8重量部、及びカルボジイミド(固形分40%)15重量部を、エタノールと水を溶媒として、固形分20%の鋼板の表面処理用のコーティング組成物を製造した。製造された鋼板の表面処理用のコーティング組成物を鋼板に塗布し、PMT120℃の条件で乾燥させて、付着量が1000mg/m2である亜鉛めっき鋼板を製作した。]
[0071] 実施例7と同様の組成で、カーボンナノチューブペースト含量を30重量部にして鋼板の表面処理用のコーティング組成物を製造した。製造された鋼板の表面処理用のコーティング組成物を鋼板に塗布し、PMT120℃の条件で乾燥させて、付着量が1500mg/m2である亜鉛めっき鋼板を製作した。]
[0072] 実施例8と同様の組成で、カーボンナノチューブペースト含量を30重量部にして、鋼板の表面処理用のコーティング組成物を製造した。製造された鋼板の表面処理用のコーティング組成物を鋼板に塗布し、PMT120℃の条件で乾燥させて、付着量が1500mg/m2である亜鉛めっき鋼板を製作した。
[比較例4]]
[0073] 実施例7の組成で、カーボンナノチューブペーストを含まない鋼板の表面処理用のコーティング組成物を製造した。製造された鋼板の表面処理用のコーティング組成物を鋼板に塗布し、PMT120℃の条件で乾燥させて、付着量が1000mg/m2である亜鉛めっき鋼板を製作した。]
[0074] 前記実施例7〜10及び比較例4で得られた亜鉛めっき鋼板の外観、付着性、加工部耐食性、上塗り塗装後の加工性、平板耐腐食性及び電気伝導性をそれぞれ評価し、下記表3に示した。]
[0075] ]
[0076] 前記表3から分かるように、実施例7〜10及び比較例4のように表面処理された鋼板は、外観、付着性、加工部耐食性、上塗り塗装後の加工性及び平板耐腐食性のいずれも優秀であった。しかし、比較例4の場合は、106Ω以上の高い表面抵抗を示した一方、カーボンナノチューブを含有する表面処理剤を使用した実施例7〜10の場合は、電気伝導性が10−3Ω以下と低い表面抵抗値を示し、1000mg/m2以上の付着量であっても電気伝導性が著しく優秀であることが分かる。]
[0077] カルボキシル基を有する水分散ウレタン樹脂(固形分30%)180重量部、カルボキシル基を有する水溶性アクリル樹脂(固形分20%)250重量部、炭素ナノチューブ(固形分含量の13%)を水分散ウレタン樹脂に分散させた炭素ナノチューブペースト(固形分30%)20重量部、粒径20〜30nmのシリカゾル(固形分30%)145重量部、2−グリシルオキシプロピルトリメトキシシラン(固形分72%)30重量部、三酸化バナジウム水溶液(固形分63%)8重量部及びカルボジイミド(固形分40%)15重量部を、エタノールと水を溶媒として、固形分20%の鋼板の表面処理用の組成物を製造した。製造された鋼板の表面処理用のコーティング組成物を鋼板に塗布し、PMT120℃の条件で乾燥させて付着量が1000mg/m2である亜鉛めっき鋼板を製作した。]
[0078] カルボキシル基を有する水分散ウレタン樹脂(固形分30%)180重量部、カルボキシル基を有する水溶性アクリル樹脂(固形分20%)250重量部、炭素ナノチューブ(固形分含量の13%)を水分散ウレタン樹脂に分散させた炭素ナノチューブペースト(固形分30%)20重量部、粒径20〜30nmのシリカゾル(固形分30%)145重量部、2−グリシルオキシプロピルトリメトキシシラン(固形分72%)30重量部、カルシウムホスホケイ酸水溶液(固形分63%)8重量部、及びカルボジイミド(固形分40%)15重量部を、エタノールと水を溶媒として、固形分20%の鋼板の表面処理用のコーティング組成物を製造した。製造された鋼板の表面処理用のコーティング組成物を鋼板に塗布し、PMT120℃の条件で乾燥させて、付着量が1000mg/m2である亜鉛めっき鋼板を製作した。]
[0079] 実施例11と同様の組成で、カーボンナノチューブペースト含量を30重量部にして、鋼板の表面処理用のコーティング組成物を製造した。製造された鋼板の表面処理用のコーティング組成物を鋼板に塗布し、PMT120℃の条件で乾燥させて付着量が1500mg/m2である亜鉛めっき鋼板を製作した。]
[0080] 実施例12と同様の組成で、カーボンナノチューブペースト含量を30重量部にして、鋼板の表面処理用のコーティング組成物を製造した。製造された鋼板の表面処理用のコーティング組成物を鋼板に塗布し、PMT120℃の条件で乾燥させて付着量が1500mg/m2である亜鉛めっき鋼板を製作した。
[比較例5]]
[0081] 実施例11の組成で、カーボンナノチューブペーストを含まない鋼板の表面処理用の組成物を製造した。製造された鋼板の表面処理用のコーティング組成物を鋼板に塗布し、PMT120℃の条件で乾燥させて付着量が1000mg/m2である亜鉛めっき鋼板を製作した。]
[0082] 前記実施例11〜14及び比較例5で得られた亜鉛めっき鋼板の外観、付着性、加工部耐食性、上塗り塗装後の加工性、平板耐腐食性及び電気伝導性をそれぞれ評価し、下記表4に示した。]
[0083] ]
[0084] 上記の表から分かるように、実施例11〜14及び比較例5のように表面処理された鋼板は、外観、付着性、加工部耐食性、上塗り塗装後の加工性及び平板耐腐食性のいずれも優秀であった。しかし、比較例5の場合は106Ω以上の高い表面抵抗を示した一方、カーボンナノチューブを含有する表面処理剤を使用した実施例11〜14の場合は電気伝導性が10−3Ω以下と低い表面抵抗値を示し、1000mg/m2以上の付着量であっても電気伝導性が著しく優秀であることが分かる。]
実施例

[0085] 上述したように、電気伝導性に優れたカーボンナノチューブを含有する、溶融亜鉛めっき鋼板用のクロムフリーコーティング組成物を含む金属コーティング用塗料を金属鋼板にコーティングして、熱による乾燥過程を行った場合、付着量1000mg/m2以上であっても電気伝導性に優れた特性を示し、かつ耐食性にも優れていた。また、本発明の例示的な態様による鋼板の表面処理用のコーティング組成物は、人体に有害な重金属を含まず、溶媒の主成分として水を用いる。このため、本発明の例示的な態様による、クロムフリーコーティング組成物は、エネルギー節約、環境公害、作業衛生安定性の問題及び火災の危険性を減らすことに有用である。]
权利要求:

請求項1
優れた電気伝導性を有する、溶融亜鉛めっき鋼板の表面処理用のクロムフリーコーティング組成物であって、組成物の全固形分重量で、(a)主剤樹脂として40〜60重量部の水溶性有機樹脂と、(b)20〜40重量部の無機金属ゾルと、(c)2〜5重量部のカーボンナノチューブを含有するカーボンナノチューブペーストと、(d)2〜5重量部の金属酸化物/リン酸塩系防食性剤と、(e)5〜15重量部の有機金属錯化合物と、(f)3〜7重量部の架橋剤と、を含むことを特徴とする、クロムフリーコーティング組成物。
請求項2
溶媒として水またはアルコールを全固形分含量の5〜25重量%になるように含むことを特徴とする、請求項1に記載のクロムフリーコーティング組成物。
請求項3
前記水溶性有機樹脂は、カルボキシル基またはヒドロキシル基を有する水分散ウレタン樹脂、カルボキシル基またはヒドロキシル基を有するアクリル樹脂、アクリル基またはビニル基に修飾された水分散ウレタン樹脂、ポリ(エチレン−co−アクリル酸)またはポリ(エチレン−co−メタクリル酸)のオレフィン樹脂、ビスフェノールAを含むフェノキシ樹脂、及びこれらの混合物からなる群より選択されることを特徴とする、請求項1に記載のクロムフリーコーティング組成物。
請求項4
前記無機金属ゾルは、シリカゾル、アルミナゾル、チタニアゾル、ジルコニアゾル及びこれらの混合物からなる群より選択されることを特徴とする、請求項1に記載のクロムフリーコーティング組成物。
請求項5
前記無機金属ゾルは、5〜30nmの粒径を有することを特徴とする、請求項1に記載のクロムフリーコーティング組成物。
請求項6
前記カーボンナノチューブペーストは、水分散ウレタン樹脂ポリ(p−フェニレンビニレン)(PPV)、ポリ(p−フェニレンビニレン−co−2,5−ジオクトキシ−m−フェニレンビニレン)(PMPV)及びポリアリーレンエチレンなどのコポリマー、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(エチレンオキサイド)またはポリサッカロイドなどの水溶性高分子ドデシル硫酸ナトリウム、ドデシル硫酸リチウム、及び塩酸セチルトリメチルアンモニウムなどの界面活性剤からなる群より選択される樹脂に、炭素ナノチューブが分散されたことを特徴とする、請求項1に記載のクロムフリーコーティング組成物。
請求項7
前記防食剤は、バナジウム、ジルコニウム、チタニウム、モリブデン、タングステン、マンガン、セリウム及びこれらの混合物からなる群より選択される1つを含む水溶液、またはアルミニウム、重リン酸アルミニウム、亜鉛、モリブデン、フッ素及びこれらの混合物からなる群より選択される1つを含む、リン酸塩またはヘキサアンモニウムヘプタモリブデートテトラハイドレートのリン酸水溶液であることを特徴とする、請求項1に記載のクロムフリーコーティング組成物。
請求項8
前記有機金属錯化合物は、シラン系カップリング剤、チタニウム系カップリング剤、ジルコニウム系カップリング剤、及びこれらの混合物からなる群から選択されることを特徴とする、請求項1に記載のクロムフリーコーティング組成物。
請求項9
前記架橋剤は、カルボジイミド架橋剤であることを特徴とする、請求項1に記載のクロムフリーコーティング組成物。
請求項10
アルコキシシラン化合物をさらに含み、前記水溶性有機樹脂と、無機金属ゾルと、前記アルコキシシラン化合物との反応により、有機/無機複合樹脂を形成することを特徴とする、請求項1〜9のいずれか1項に記載のクロムフリーコーティング組成物。
請求項11
前記アルコキシシラン化合物は、水溶性有機樹脂と無機金属ゾルの固形分重量の合計100重量部を基準にして、1〜10重量部であることを特徴とする、請求項10に記載のクロムフリーコーティング組成物。
請求項12
前記アルコキシシラン化合物は、(3−グリシドキシプロピル)トリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン等のエポキシシラン、または、N−2(アミノエチル)3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチル−ブチリデン)プロピルアミン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(ビニルベンジル)−2−アミノエチル−3−アミノプロピルトリメトキシシランハイドロクロライド等のアミノシランを含むことを特徴とする、請求項10に記載のクロムフリーコーティング組成物。
請求項13
溶融亜鉛めっき層及び表面処理層を含む、電気伝導性に優れた鋼板であって、前記表面処理層は請求項1〜9のうちいずれか1項に記載の鋼板の表面処理用のコーティング組成物から形成され、前記表面処理層の付着量が600〜2000mg/m2の範囲であることを特徴とする、鋼板。
請求項14
溶融亜鉛めっき層及び表面処理層を含む、電気伝導性に優れた鋼板であって、前記表面処理層は、請求項10に記載の鋼板の表面処理用のコーティング組成物から形成され、前記表面処理層の付着量が600〜2000mg/m2であることを特徴とする、鋼板。
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